人財を育む
多くの企業にとって、人材不足は喫緊の課題ではないでしょうか。
生産年齢人口は減少し、グローバル化や東京一極集中の影響もあって地方では特に顕著に表れています。 社会構造も変化し、顧客要望への対応も複雑化していることから、長時間労働を前提とした人員配置や多様な働き方を容認できない雰囲気残る企業もたくさんあります。
一方ではテクノロジーの進歩により無人で商品販売を行う店舗や、生産性を上げ続けている企業もあります。これらの違いは一体何でしょうか。
選ぶ時代から、選ばれる時代へ
「失われたの30年」と言われるほど物価変動も小さく、市場成長のなかった日本ですが、その実態は少しずつ変わっています。
2010年ごろには大学進学率が50%を超え、インターネットやスマホの普及により学生時代に得られる情報量が急激に増加していることから、企業が求職者を選んでいた時代から、求職者が企業を選ぶ時代へと移行していると言っても過言ではありません。 転職サイトや退職代行業などの台頭により、採用後の定着も重要さを増してきています。
「モノ」よりも「コト」に価値を感じる人が増え、単に賃金水準を向上させるだけでは人材確保は難しいでしょう。 新規求職者に選ばれるために、既存の従業員に残ってもらうためにも、企業そのものの価値が求められる時代になってきたと言えるのではないでしょうか。
健康経営や同一労働・同一賃金など働き方改革を推進することで働く人々の生活を守り、社会に対するビジョン・ミッションを持って業績を拡大させる。
日本の商人に根付く「三方良し」の経営理念が今こそ真価を発揮するときだと考えています。